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人はみな、過去を背負って生きている。
それが、喜ばしいものでもあるだろうし、
忘れたいものでもあるだろうし。
昭和40年代~50年代っていうのは、戦前戦後の
きなくさい泥臭い時代の記憶が遠くに消え去りつつあるような時期。
この映画と同じような時期にそういう過去の自分との戦いのような
作品が多いように感じるのも偶然ではないのかも。
『砂の器』とか『点と線』とか『ゼロの焦点』とか。
この作品の親子の出会いは、悲しい、忘れ去らなければならない
記憶の基におきてしまったことが悲劇。
その後の展開は、それなりにスリルもあって、見ごたえもある。
ただ、残念なのは、なんでタイトルが人間の証明なのかということが
非常に希薄であるという点
小説のほうには、その説明はあるにはあるが、タイトルとしてつけるような
出来事でもないし。
背負った過去の重さと生きていかざるを得ない人々の
心のほの暗さを、タイトルにしてもよかったとおもうし、
全体的に、そういった部分がこまかく描かれていても良かったかもしれない。
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こちらはリメイク版。無論、オリジナル版には及びません。
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やはり、ジョー山中の歌う主題歌はすばらしい。
この主題歌と、松田優作の演技が、この映画を名作に押し上げているように思う。
サントラはかなりのおすすめ。↓
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